
頭からハートへ
ChatGPTをはじめとするAIの進化によって、記号化した情報と言語に埋め尽くされた世界が始まっています。私もAIをアシスタント代わりに使ってはいますが、ある種の危険性も感じています。言葉や概念で作られた世界はある意味バーチャルな世界です。情報過多になり、直接的な体験がなくても分かったような気になって、多くの評論家が誕生しています。どんな意見を言うのも自由ですが、体験を伴わない、人の意見をただ借りてきたような頭でっかちな意見には正直うんざり来ていています。偽情報のプロパガンダは論外ですが、自分が正しいと思っていることであっても、自分の体験から出てきたもの以外は発信しないほうがいいと私は考えています。あまりにもうそがはびこっていますので、一時は言葉そのものに幻滅し、執筆をやめた時期もありましたが、今は言葉の世界を浄化するために自分の体験に基づいた言葉を積極的に発信しています。多くの人たちがこれが真実だ、これが正義だと言ったとしても、自分の体験、体感に基づいていないものは何か薄っぺらさを感じてしまいます。自分の経験でなかったとしても、最低限その情報が正しいのか検証して、確認する謙虚さは持ち合わせて欲しいものです。
感受性の強い人にとっては発狂しそうな世の中です。多くの人は感性を麻痺させて社会に適応しようと努力していますが、本当にそれでいいのでしょうか。私の場合は時々情報を遮断したり、音楽に浸りきったり、自然に触れて五感六感をフルに働かせたり、信頼できる人との交流の中でハートを開くことでデトックスしています。言葉の世界にどっぷり浸かっている人は対極の感性の世界にシフトしてみてはいかがでしょうか。 頭を落として、感性の世界へ飛び込んでみましょう。
感性を研ぎ澄ますには、五感六感を敏感にしていくことが必要です。多くの人は視覚優位ですが、他の感覚もとても重要です。五感の一番最初は触覚です。そよ風の気持ちよさを味わってみてください。小川に手を入れ、水の流れの感触を感じてみてください。パートナーのいる人はパートナーの肌に優しく触れてみてください。オイルトリートメントのとろける感触を体験してください。その感触はあなたの宝物です。いくらAIが発達しようと、肌のふれあいの重要さはなくなりません。むしろもっともっと必要になってくるでしょう。五感の二番目は聴覚です。小川のせせらぎや、小鳥のさえずり、木々のざわめきなど自然の音に耳を傾けてみましょう。好きな音楽に没入し浸りきるのもいいでしょう。五感の三番目は嗅覚です。一番おすすめはアロマの香りを堪能することです。五感の四番目は味覚です。食事をするときは、一口一口を味わいながら噛みしめていきましょう。できるだけ自然の素材を化学調味料を入れないで食べていると、だんだんと本来の味覚がよみがえってきます。自然を味わうことは、自然に生かされていること、自然とともに生きていることに気づかせてくれます。豊かな味覚は人生に幸せを運んでくれます。肌のふれあいによる気持ちよさやアロマの香りの心地よさを体験することで、ハートが開いてきます。ハートが開けば過ぎ去った過去やまだ見ぬ未来にとらわれなくなり、今を感じて生きることができます。過去の体験の記憶も含めての今という意味です。豊かな体験は豊かな今を作ります。今ここに生きることができるようになれば、悩みは溶けていきます。社会を変えることはもちろん重要ですが、いくら社会のシステムを変えてみても、人間のレベルが今のままだと、また新たな牢獄をつくるだけです。3次元自体が牢獄ですので、そこから飛び出さない限り何も変わらないのです。
このサロンの趣旨が一般の方にはなかなか伝わらないので、いろんな角度から説明しています。少しではありますが、価値がわかって応援し続けてくれる人たちがいたため、細々と今も続けることができています。本当にありがとうございます。多くの人に受け入れらえることはさほど重要ではなく、数は少なくても理解してくださる方がいるということが宝物です。
頭を取ってハートを開いてみましょう。新しい世界が待っています。